低価格ながら常に人気ヘッドホンの常連であるKOSSのPortaProのレビューです。
ポタプロの愛称で親しまれ、長年デザインが変わることのないヘッドホン
チープなのに洗練されたこのデザインは
本当に30年も前のものなのかと疑いたくなってしまうほど
近未来的であり、一度見れば忘れられない存在感があります。
その音は普段、iPhoneやiPodなどに付属する
イヤホンで音楽を聞いている人からしたら異次元の音となるでしょう。
この記事を書いている時点での価格.comでの最低価格は3,172円なのですが、
この価格でこの音は反則です。
価格にそぐわない低音の質が人気の理由!!
まず最初に感じるのは低音の量と質。
この価格帯のヘッドホンやイヤホンで低音をうりにするものは、
量はあっても芯がないボワボワとした音のものが多いのですが、
ポタプロの低音は量はモリモリにもかかわらす
低音の表情もしっかりと描いてくれています。
普段はリズムとして意識するバスドラの音にも
様々な種類があることに、この価格で気づかせてくれるその実力には感服です。
若干、角が丸い気もする中、高音は開放型全開のハウジングのおかげで、
モリモリの低音に埋もれることなくしっかりとその存在を主張しています。
癖になってしまう、気持ちいのいいバランス、、、
ポタプロの音は原音に忠実という傾向の音ではなく、
聴く人間をいかに心地よく楽しくさせるか、
そんなふうに考えられた音のような気がします。
どこかB&WのP5の音の聴かせ方にも似ている気もしました。
ポタプロでNorah Jonse『Don’t Know why』を聴いてみた
中盤での盛り上がりでNorahのVoの刺さりは無く、
曲中ずっと頭のすぐ横で心地よく耳に囁きかけるようにVoが聞こえます。
それぞれの楽器の音の分離もよく特に、ウッドベースとスネアの音は
このままずっと聴いていたいと思わせるほど自然な鳴り方をしてると思う。
ただピアノに関しては鍵盤特有のキラキラした輝きが
削られてしまってもったいないと感じました。
ポタプロでNIRVANA『Smells Like Teen Spirit』を聴いてみた
シンプルな構成のロックの名曲をポタプロにつなぐと、
ポタプロはこの曲のためにあるのではと、
勝手に思ってしまうほどよく合う。
ディストーションで粘っこく歪むカートのギターの音や、
デイブのスパっと切れの良いスネアの音が見事に再現されている気がする。
ライブハウスで聴く音に近いバランスなのかもしれない。
ポタプロでOASIS『What ever』を聴いてみた
ストリングスはバンドサウンドに埋もれがちで、
申し訳なさそうに鳴っている程度だがそれ以外のバランスがいい。
もともとギター、ドラム、ベース、ボーカル、
その他の音の分離がいいとはいえないが音源であるが、
ポタプロで聴くとそれがいいと思える不思議。
とくに中盤の盛り上がりでは破綻一歩手前のラインギリギリを
軽快に鳴らしきってくれる。
ごちゃごちゃがやがやした音源を聴くと、
なんでかわからないが楽しくきこえてしまうんですよね。
ポタプロの総評
なんでも楽しく聴かせてくれるポタプロですが、
とくにテクノやバンド・サウンドになると質のいい低音の恩恵を
120%受けられる気がします。
ヘッドホン、イヤホン選びで迷われている人は
とりあえずポタプロを聴いてみて、
この音をベンチマークにしてみてはいかがでしょうか?
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