価格.comの満足度ランキングにおいて常に上位にランクインしている
オープンエアー型ヘッドホン『K702』の音質レビューです。
『K702』の再生環境ですが、
さすがにiPodに直ざしでは出力が弱いので、
PHA-1のデジタル接続でのレビューです。
K702を選んだ理由は高音の透き通る輝きと、音ぬけの良さに惚れ込んだから
異次元の音と言ったら言い過ぎですが、
音の広がりがなめらかで、綺麗なんです。
多くのモニター用ヘッドホンは、音の輪郭を
はっきりと聴き取ることを目的に作られているので、
音がシャープになり、音楽的な厚みや温もり、
(雰囲気というかなんというか)が薄くなってしまいがちです。
そのせいで、一つ一つの音の分離が良くなるけれど、
音楽としてのまとまりが弱く、リスニングとして考えた場合に、
面白味が無くなってしまう気がしています。
しかし『K702』の音はモニターというよりは、
どちらかというとリスニングよりな音質のように思います。
開放型の十八番である空間表現と、
どこまでも伸びてゆくような音の広がりが、
楽曲中の盛り上がるところも、さらっと鳴らしきってくれます。
この広がりを体験してしまうと、
カナル型イヤホンや密閉型ヘッドホンで
「音場が~」とかいうのがなんだか切なくなってしまいます。
AKG『K702』でNorah Jonse『Don’t Know why』を聴いてみた
目を閉じて聴いていると、
ノラの声が自分の喉から出ているような錯覚に、、、
これは今までのどのヘッドホンやイヤホンでも
経験したことが無く、自分がバンドのど真ん中にいるような感覚。
言葉の切れ端をかすれるように歌い上げる、
微妙な歌のニュアンスを、生々しく聴き取ることができます。
このあたりの再現力さすがとしか言いようがないです。
AKG『K702』でNIRVANA『Smells Like Teen Spirit』を聴いてみた
意外というか、なんというか(笑)
予想に反して相当いいです。
正直、このヘッドホンで、このジャキジャキ感を味わえるとは思いませんでした。
イントロのギターリフ終わりに、スネアが鳴って
音がはじける瞬間のパンチの強さはちょっとびっくりです。
低音の量はけっして多くないのですが、
芯があるしっかりとした音なので、
暴れまわるギターやシンバルの高音を
ビシッとまとめてくれています。
やっぱニルバーナかっこいいな、、、
AKG『K702』でYUKIの『STARMANN』を聴いてみた
いい、たしかにいいのだけど、
少し周りの音が聴こえすぎる気がする。
ボーカルが少し後ろに引っ込む感じです。
ノラジョーンズのときのような生々しさを感じることができないです。
単純に録音環境の違いかもしれませんが、すこしVoにもやがかった印象です。
やはり楽曲の録音状態に音質が大きく左右されるってことなのかも。
AKG『K702』のレビュー総評
高音の伸びがきれいなので、ジャズやクラシックに
はまるのは予想通りだったのですが、ちょっと意外だったのが、
歪んだ音との相性がかなりいいこと。
ニルバーナ以外のロックバンドも沢山聴てみたのですが、
歪んだギターの粘りのある音を、すごくねちっこく再現してくれてます。
他のレビューを見ると、そんなことはあまりのっていないので、
管理人の耳がおかしいだけなのかもしれませんが、
バンドサウンドが意外といけるのです。
低音も引き締まった質のいい音が聴けるので、
その辺がバンドサウンドに見事にはまっているのかと思われます。
このヘッドホンはリケーブルもできるし、
エージングもまだまだこれからなので、
しばらくは記事のネタにさせてもらいます(笑)
この記事に関連した商品
コメント